


--- ドールハウスの世界に入られたきっかけとはなんだったのでしょう?
もともと小さいものが好きだったんです。
子どもの頃から、ミニチュアっぽいものが好きでしたね。
犬のぬいぐるみでも、大きいものよりも、手のひらに入るような小さいものが好きでした。
中学生時代は、家の設計図を描くのが好きで、見よう見まねで、新聞のちらしに入ってくる、不動産の設計図を見ては、これはこうなんだ、あれはああなんだ。
と、自分なりに理解しながら、描いていましたね。
大人になって、自分がドールハウスをしているのは、興味のようなものが子どもの頃からしっかりとあったからなんだな。と、強く思います。
でも、本当にドールハウスを知ったのは、25年前です。
洋書を見て、「ああ、外国にはこんな世界があるんだあ。」と思っていました。
ある時、池袋西武のホビー売り場のところで、ドールハウスがあり、ついに日本にもこういうものが来たな。と。
その時には、そこそこの年になっていて買える値段でしたので、毎月、毎月、少しづつ、コレクションを増やすのを楽しんでいました。
--- それが、いつ、作家へと変わっていったのですか?
完璧に変わったのは、主人の実家の家業を継ぐ事にともなって、山形に行った時ですね。
山形には、ドールハウス製品のお店が無いんですね。
毎月買いに行っていたものが、買えないんです。
小物を見ている内に、
「なんか、これって、作れる??」
「もしかして、こういうものを使って、こういう風にしたら、作れる??」
と、思ったんですよ。笑
見よう見まねで作り始めたところ、粘土で食べ物が作れると言う事が分かった。
その内に、小物や食べ物が増えていくに従って、それを置くテーブルが欲しくなり、ケースが欲しくなり、そして、ハウスが欲しくなっていったんですね。
結局、色々な物を参考に独学で作るようになりました。
山形に行かなくて、東京に居たとしても、段々と、目覚め始めてはいたので、作家にはなっていたでしょうね。
--- ちなみに、お生まれは、東京ですか?
はい、板橋で生まれて板橋で育ちました。
13年間は、主人の都合で山形に居ましたが。


--- 今はどんな活動をされているのでしょうか?
ドールハウス協会の仕事などは、毎日何時間も費やしていますが、それはほとんど、ボランティアですね。
会員が大体300名ほどで、それほど大きくない団体です。
もう一つ団体がるのですが、そちらもそれほど大きくはないですね。
それだけ、まだ、入ってくる人口が少ない世界なんですね。
自分のお小遣い稼ぎ程度で、作家活動をしたり、カルチャーセンターの講師をしたりしていますが、ほとんど、材料費に消えて行ってしまっていますね。
ドールハウスの世界で食べていける人というのは、若干の人を除いて、ほとんどいません。
ほとんどの人が、二足のわらじを履いてやっています。
生活の基盤が無いと、どうしても無理が出て来てしまいますね。
--- 1日に、どれくらい、作業をされているのでしょう?
ドールハウス協会の仕事が入ってからは、ものすごく忙しくなり、制作時間は、とても減ってしまいました。
一日の平均にしたら、三時間ぐらいでしょうか。
ほとんど夜中に作業しているのですが、没頭するとあっという間に経ってしまいますね。
--- 板橋でお生まれ育った中での、思い出、エピソードなどがありましたら。
私の作品に、「二軒長屋」というものがあるのですが、この辺(富士見町)には、結構、長屋があったんですね。
三軒長屋とか、平屋の、本当に時代劇に出てくるような長屋ですね。
板橋って、下町ですよね?
それこそ、お隣のおばさんに、お醤油を借りたり、お味噌をもらったり上げたり。
一つの井戸を囲んで奥さんたちが井戸端会議という光景が、 私の子どもの頃は本当にあったんです。
そういう自分が幼少の時に育った雰囲気が好きで忘れられないんですね。
それが、「二軒長屋」や「里帰り」という作品になっていますね。
誰というより、その当時のおばさんおじさん。
今は、皆さんが、おじいさんおばあさんになっておられますけれど、この人というのではなく、皆さんが思い出深いですね。
私も今だにここに居て。笑


--- 今、ドールハウス作家として、進められている事がありますか?
今、ジオラマの世界。造形模型の世界に、お勉強に行っているんです。
そのテクニックを、ドールハウスに生かしたいなあ。と、思っています。
今やっている事は、日本の風情といって、昭和の始め。戦後のすぐ後ぐらいの、
風景を作っているんです。
板橋の長屋風景が好きというのと同じで、そういう世界に惹かれているんです。
そのまんま、自分が作品作りに、その雰囲気を出せていけたらな。
と、思っています。
--- 何か、メッセージがありましたらお願いいたします。
ドールハウスって、ぱっと聞くと、すごいマニアックな世界を想像されるでしょう?
オタクの世界のような。笑
でも、明るいオタクなんです。笑
誰かに止めてもらいたくなるぐらい、没頭してしまうんですよね。
もっとドールハウスを作る人が増えて、発表出来る場所が増えてくれるといいなと思います!
--- ありがとうございました!

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