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板橋な人
神野 明さん
独自の美しい音色 板橋区民に広く親しまれているピアニスト
板橋区に存在する、クラシック音楽の演奏家集団。
それが、板橋区演奏家協会です。いろいろな分野の人々で構成されている、演奏家協会の会長であり、様々なコンサートで、美しいピアノ、楽しいお話で親しまれている、神野明さんからお話をお伺いしました。

神野 明さん


--- 生い立ちからおききしたいのですが、どのようなところでお生まれになったのですか??

私の生まれは、愛知県の刈谷市というところです。
トヨタ自動車の部品を作っている、トヨタ十社の内の7社があるんです、刈谷市に。
あまり皆さん知らないのだけれど、

--- ええ。

ですから、日本電装とか、トヨタ車体とかトヨタ工機とか、そういう会社がある町なんですよ。

--- そうだったんですかあ。

そこで、まあ、工業都市ですよね。
そこで生まれて、中学校までそこにいました。

--- 具体的にはどのような環境だったのでしょうか?

そうですね、
当時、私がピアノというか楽器を始めた時代と言うのは、 ピアノを持っている人が刈谷市に3人ぐらいしかいないという時代で、ですから私の家にも当然ないので、
小学校のピアノを借りて、それで練習をしました。
そういう環境でした。
  
ですから先生が、特に校長先生ですね、ものすごく理解があって、もう君は、授業の始まる前にピアノを弾いていいから。
という事で、お許しを得て、それで私は親よりも早く起きて行って、学校のピアノを使って練習していました。
そういう時代がありました。

--- 高校時代にはもう、音楽の道に進まれていたのですか?

高校は、愛知県の豊橋市の桜ヶ丘高校に音楽科がありまして、完全に音楽だけの生活を送っていました。

--- そうだったのですかあ。

刈谷から出まして、豊橋市に下宿していました。
寮とか下宿とかですね。

--- それで、東京芸大に進まれたのですね? ピアノ一色ですね!

ええ、そうですね。

--- 板橋区に住まれたというのは、いつ頃からなのでしょうか?

板橋区には、大学を卒業して一年後でしょうか?
千葉県の松戸という所に住んでいまして、そこから板橋の方にたまたま、ピアノが弾けるという住まいが見つかったんです。
ピアノと言うのは、やはり音の出るものなので、色々と近所迷惑などがありますから、それをクリアーしているところで。

たまたま私の学生時代の後輩にあたる人が、そういう部屋を作られたので、そこに、昔の学生の時の仲間と一緒に住み着いたんです。
そこが・・・常盤台!

--- 常盤台!東武東上線ですね!

東武東上線の常盤台。まさに板橋区です。
もうそこに、ずっと。20年以上!

--- そこから動かれてはいないのですか?

動いてはいるのですけれど、勉強と仕事と、色々とやっていて、しかも結婚したり外国に行ったりもしてましたので、ちょこちょことは変わったのですが、一応20年位はそこにピアノを置いていました。
練習をしたり、仕事をしたりしてね。

--- では、音楽仲間と一緒に生活されていたのですねえ・・・

ええ。
そこはピアノの弾けるところですので、みんなピアノを朝から晩まで練習して、夜になると一緒に常盤台のお寿司屋さんに行ったりですね、そういうところで後輩ピアニストと一緒に、みんな男性ですけれど、よく飲んだり食べたりしましたね。
 
--- そのようないたばしの生活で、忘れられない人などはおられますか?

はい、常盤台の人はみな、もう、忘れられないですね!
あの南常盤台通りのお寿司屋さんとか、居酒屋さんとか、それから布団屋さん、レストラン、パン屋さん。
みなさんと知り合いになっちゃっています。笑
   
--- いたばしで、この光景は忘れられないな。というものはありますか?

そうですねえ・・・
あの、常盤台のロータリーの風景というのは、なかなか田園調布に似ているというか。
銀行が変わったりしましたけれども。

--- そして、演奏家協会を昭和58年に立ち上げられもしたんですね?文化会館が大山に出来て。

その時、文化会館のホールにピアノを入れないといけないと言う事で、ピアノを選ぶと言う仕事を頼まれまして。
大山の文化会館の大ホールと、小ホールと、それから練習室のピアノ5台ですね。

--- ピアノというと、スタインウェイなどですか?

ええ、スタインウェイとヤマハですね、その両者に行って5台選んで来まして、その時のご縁で演奏家協会を任されたんです。

最初はいたばしの芸術、芸能関係の人がみんな集まって、こけら落としをしたりしたんです。

--- なるほど・・・

私もクラシックを代表して、やらせて頂いたんですけれども。
たまたま縁がありまして、色々な事をやらさせて頂いています。

--- ピアニストとしての神野さんに質問なのですが、気になるのはやはり練習時間なのですが、一日にどのくらい練習しているのですか?

練習時間は一日4、5時間!
多い時は8時間くらいですね。
それはもう、猛烈なものですよ。

--- 神野さんのピアノというと、音色がきれいだなあという印象を受けるんです。
  
あ、うれしいですねえ!

--- その音色の美しさの秘密はありますか?言葉にしにくいとは思うのですが。

いやあ、もちろん言葉にはならないです。
言葉でできないものをピアノで表現できるというつもりで弾いております。
美しいというのは、良く透った、澄んだ、体全体を使って、その瞬間に全ての心が凝縮されたものが出るというものだと思います。

それとやはり、普段から美しいものに、お花とか風景とか写真とか、絵とかですね、美味しい食べ物とかもそうですけれど、そういうもの、感性を磨いておくというんですかね、心掛けているんです。

それが、音色の美しさという、質問が出る事にもつながるのかもしれないね!

--- わかりました。
それと、演奏というと大勢の方の前で弾かれると思うのですが、
その時の心構えのようなものはありますか?

それはやはり、その時に全ての力が出せるような、コントロール、状態ですね。体調とかもそうですね。
体調もこの年になると、色々と出てきますから、ベストの状態で聴衆の方に聴いていただくという事ですね。

--- 今後の活動の展望や抱負などをお願いします。

今、大学の先生もしていますから、 ピアノを一生懸命にずっと教え続けます。
それと自分の研究テーマが演奏ですから、ピアノ音楽の巨匠でもありますショパンとリストを、今、重点的に、プログラムにも凝ってやっています。

--- では、最後に、いたばしの方に一言お願いします!

この演奏家協会はおかげさまで、23年間もやっております。
これは皆さんのご支援が無いと、とても続くものではないと思っております。
私どもはチームを作って、一生懸命にクラシック音楽の良さというものを皆さんに聴いていただきたいと思っておりますので、
是非、応援をよろしくお願いいたします!!

--- ありがとうございました!





昭和23年生まれ
東京藝術大学器楽科卒。
在学中に、 NHK 音楽コンクールピアノ部門第一位に入賞。
大学卒業後、板橋区に居を構える。
昭和58年に、板橋区演奏家協会を設立。日大芸術学部で教鞭も取られており、年間多数のコンサート出演など、精力的に活動されています。


美しい音色を聞かせていただきました。


演奏家協会会員の女性の皆さんが
受付をされていました。

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