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板橋な人
田中耕太郎・光代さん
新鮮で安全な野菜を提供していくために
板橋区では、まだ野菜や果樹を栽培している農家が沢山あります。
安心・安全、地産・地消が提唱されています。
昨年の板橋農業祭りの品評会で、ご夫婦で「区長特別賞」「区長賞」を受賞した田中耕太郎・光代ご夫妻に、野菜作りの魅力についてお話を伺いました。
田中耕太郎・光代さん
田中耕太郎・光代さん



物心ついた頃から見よう見まねで手伝わされていました。

○農業に入られたきっかけは何だったんでしょうか?
家は代々農業をやっていて、私は長男だったのでそのまま跡を継いで農業をやっています。
両親などが働いているのを見て育ちましたし、物心ついた頃から見よう見まねで手伝わされていました。
昭和37年ごろまで高島平の団地が出来る前までは田んぼで米も作っていました。
今61歳ですが、長男だから跡を継ぐものだと思っていましたので、そのまま私も将来この田んぼをやっていくんだなと思っていました。
雨の日は田んぼに行って、晴れたら畑に行って・・・・、
両親は、休みなく働いていた記憶があります。
赤塚や徳丸の高台では田んぼが出来ないので、高台で野菜を作り、田んぼで米を作っていたんです。
今は25アールほどの畑だけをやっております。
最近は家が沢山出来て、畑の周りが家だらけで、野菜を作るのも難しくなってきています。

○どのような点が難しいのですか?
農薬は出来るだけ使わないようにしているのですが、また安全な登録農薬基準を守って農薬を使っているのですが、どうしても使わないといけないときなどは、住宅が近いのでかなり気を使います。
耕運機などの機械類も、音の問題で、土日は使わないようにしていますし、
普段の日でもなるべく遅く10時ごろから使うようにしています。
板橋の農家はそういう意味で大変だと思います。

○専業農家でやられているのですか?
相続等の関係で、どうしても農地が少なくなってきているので、板橋区では専業では出来ませんよね。
一番の問題は相続ですね。それと税金ですかね。
農地もだんだん減ってきて、農業だけでは税金を払う事も難しい状況です。
農業を維持していくのは難しいですね。
代々伝わってきた土地を手放すのは悲しいことですよね。
私の代で農業は終わりかなとも思っています。出来る限りやっていこうとは考えているのですが、どうなることやら。(笑い)
息子たちが農地を守っていければ良いのですが・・・・・。

近所の皆さんには、新鮮で美味しいと評判ですよ。


○田中さんの作っている野菜の種類を教えていただけますか。

3月ごろジャガイモの種を植えて、ねぎを植えて大根・かぶ、それから葉物、小松菜・ほうれん草・いんげん。
夏になって、きゅうり・トマト・ナス・ししとう・ピーマン・枝豆・とうもろこし。
小松菜・ほうれん草類は、路地でも一年中収穫できます。
秋になって、大根・かぶ・キャベツ・ブロッコリー・白菜。そんなところですかね。
いろいろな種類の野菜を作っています。

○作った野菜はどこで販売しているのですか?
高島平の「にりんそう」という店で、3分の1ぐらい販売して、赤塚新町にも畑があるんですが、そこで主に週に1回、7・8月は週に3回ぐらい販売しています。
近所の皆さんには、新鮮で美味しいと評判ですよ。自分で言うのもなんですが・・・・。(笑い)
新町には、柿木も12〜3本あって、秋には柿も売っています。
大きい実でこれも美味しいので是非一度食べてみてください。

○板橋農業祭りの品評会でご夫婦で賞をとられてますが、奥様も一緒に作業をされているのですか?
奥さん)畑仕事は主に主人がやっていて、私は主人の畑の手伝いをしている程度です。
新町の販売は一緒にやっています。
そんな私の作品が賞をいただいて申し訳ない気がしています。
大根・キャベツ・柿も賞をいただきました。


自分のしたことの結果が作物として現れてくるので、いいものが出来たときの喜びは格別です。


○野菜作りにのこだわり・魅力等があれば教えていただけますか?

愛情と手間と品質の良い種と多種の堆肥を使い、心を込めて作っています。
手間をかけないといいものは出来ません。
お客さんに、「美味しかったよ」といわれることが一番うれしいですね。
“安全・新鮮・美味しい・安い”がモットーです。
野菜作りは、手間がかかるのはあたりまえですが、堆肥も農業資材も値上がりしコストも結構高いですし、お金が結構かかるんです。
手間で言えば、6月ごろから雑草が大変です。
夏場は成長が早いのでほっておくと畑中草だらけになってしまっています。除草剤等は使っていないので手や機械・道具で草を刈るのですが、きつい作業です。
手間などのことを考えると多分採算は取れていないのかも知れません。

自分のしたことの結果が作物として現れてくるので、いいものが出来たときの喜びは格別です。
それが魅力なのかもしれません。

○子どもの頃の様子などお聞かせください。
赤塚の廻りは野山がいっぱいあって、良かったですね。
家の周りも畑や森がいっぱいあって、
小刀で木や竹を削って、竹とんぼや竹馬やパチンコを作ったりして、遊びまわっていました。
遊び道具は全て手作りでした。
まあ、そんなことしかなかったんですがね当時は。でも楽しかったですね。
本当に自然だらけで、今の子どもたちにもそのような経験をさせてあげたいなと思っています。
幸いこの赤塚地区は自然が残っていていいですよね。
これ以上、減らないといいのですが・・・・・・。

○農芸指導員をされているそうですが、指導員の仕事はどのようなことをされるのですか?
区民農園での指導がメインの仕事です。私は大門と高島平の農園の指導員をしています。
毎週土曜日年間で40日ぐらい農園に出ています。
苗などをお分けしたり、農業の指導をしています。
いろいろな方が利用されていますが、毎日来ている方もいらっしゃいますし、会話をしたり、和気あいあいとやっていますので、私を見かけたら気軽に声をかけてください。
それと、小学生の農業体験の指導もやったりしています。

○区民農園は、私も以前3年ほど借りたことがあります。収穫は楽しいのですが、それまでが結構大変でした。でも楽しかったです。
3月の終わりごろから1年間使えるのですが、ちょうど申込みの時期ですね。
最初は皆さん頑張って畑の手入れをしているのですが、夏場になるにつれて来なくなる方もいらっしゃいます。
せっかく抽選で当ったのですし、荒れ放題になると廻りの方の迷惑になりますので、最後までしっかりとやってほしいと思います。
土を耕し、植えて、育てて、収穫して・・・・、収穫まで4〜5ヶ月かかるのですが、土に親しんでその間の手入れや成長を楽しんでいただければうれしいですね。

○これからの夢や目標などありましたらお聞かせください。
出来るだけ農業をやっていき、安くて安全で美味しい野菜を皆さんに食べていただきたいと思っています。

○最後に区民の方に一言お願いします。
板橋産の野菜を多くの人に食べていただきたいことと、
新鮮で安全な野菜を提供していくために頑張っている農家の苦労を少しでも理解していただければいいかなと思っています。

○ありがとうございました。

プロフィール

区内の3か所に農産物直売スタンドを設置しています。

●1号農産物直売スタンド
(四葉1ノ16)
月曜〜土曜の9時〜11時

●2号農産物直売スタンド
(赤塚5ノ20)
不定期

●3号農産物直売スタンド
(赤塚3ノ32 )
6月・7月・10月〜12月の
週3日〜4日、午後

※野菜がない時期は休みになります。販売状況など詳しくは、赤塚支所都市農業
係にお問い合わせください
TEL:3938‐5114

※このほかにも、区内各農園でも販売しています。詳しくは赤塚支所にある「農産物直売だより」をご覧ください









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