---アクションに興味を持ったのはいつ頃ですか？
私は、小学校３年生の頃から器械体操をやっていまして、大人になってもバック転とか宙返りは得意だったんです。
その流れがあって、アクションに繋がって行ったんですよね。

---実際にアクションの世界に入るきっかけというのは？
英語と演技を勉強しようと思いまして、アメリカのロサンゼルスに行ったんです。
そこで、すごくひょんなことから古い友人と再会したんですよ。
お互いに、何も知らずの再会だったので、本当に驚きましたね。
その友人が、アクションをやっていて、
「ウイング（つばさ）ちゃん、ロスに来たのだから、アクションをやってみない？」
の一言で、次の日から、アクション三昧です。（笑）
大学のアクションチームや、プロのスタントチームに、毎日入り浸りさせていただいて、
ロケ地巡りというのもやりました。
「今日はジャッキー（・チェン）がやっているぞ！」「今日はアメリカの戦隊物！」
という風にですね。アクションものばかり。（笑）
そうやって、自分なりにスキルを上げていきました。
ところが、アメリカでは、キャリアが一年にも満たないのに、私よりはるかに上手な女性がいたんです。
それで、目覚めました。（笑）

その女性に、なぜ短期間で上手になったのかと尋ねたら、マンツーマンで毎日稽古したからよと・・・。
それを聞いて、「よし、マンツーマンだ！徹底的にやってみよう。」と決意し、帰国した次の日に、アメリカで紹介して頂いた、あるアクションの先輩に連絡を取りました。
いきなりの電話で断られたのですが、何度か稽古を重ねるうちに、何とか弟子に。
その日から、、とにかくどこに行くにも付いて回りました。まるで金魚の何とかです。（笑）
こうして、マンツーマンの稽古を二年間みっちりと付けて頂いたんです。

そうしているうちに、日本でもスタントやアクションの仕事を頂けるようになってきていたのですが、またいろいろ考えた時期でもありました。
そこで強く思ったのが、私は、アクション女優としてやりたい！と。
それ以来、アクションやスタント等のボディワークに熱が入りましたね。身体作りは特に！

---その後、多彩な活動をされていますよね。CMに、モデルに、舞台に・・・
どのお仕事も、強く印象に残っていますね。
その中でもやはり思い入れの強いのは、今年の１１月に公開される、「必殺！バトルロード」という映画かな。
先日、ロケが終わったばかりなんです。
実は私、一昨年に膝の靭帯を切る大怪我をして、手術後3ヶ月くらい入院。アクションの世界からしばらく離れて、必ず復帰するぞとリハビリの毎日でした。
怪我の再発の怖さもあったのですが、映像の復帰第一作目として気合を入れて挑みました。
映像はスチールと違ってウソはつけないですからね・・・。（笑）
アクションも多く入っていてとても面白い映画だと思います。ぜひ観ていただきたいです。

---板橋区でも、「つばさお稽古.com」など、意欲的に活動されていますよね。
「つばさの会」というダンス＆アクション教室で、７年間ほど、板橋近辺の区民センターでやっていたのですが、最近大山ハロープラザに場所を移しました。
移転の理由は、私が公園で練習をしていたときに、それを見ていた小学生が、「ねーねー、ちょっとダンス教えて」って言って来たのが始まりです。
「いいよ、教えているからおいでよ」と。
その日から、小学生が１人だったのが、２人。２人だったのが８人という風に増えたので。
というのも、区民センターは五時までで、小学生には、時間的に少しきついんですね。
現在の場所では、六時までお借り出来るので助かっています。
ここに移してから、色々な方がお見えになって下さるので、現在はストレッチ・バレエ・ジャズダンスとクラス分けもしております。毎週日曜日には体育館等でアクション＆体操クラスもあります。

---大山で活動されていますが、大山の印象というのはいかがですか？
すっごい穴場ですよね。（笑）
板橋の中でも、大山ってめちゃくちゃ穴場だと思いません？
まず、物価が安い。商店街が大きくて揃わないものは無い。
そして、下町情緒が溢れていて気取らず皆優しい。
それで、家賃がそれほど高くないのに、山手線の通る池袋から歩けちゃう。（笑）

---そんな板橋の活動の中で、特に嬉しかった事などはありますか？
それは、人と仲良くなれる事ですね。
「大山女将さん会」の方達に、とてもよくしていただいているんですね。
お祭りなどがあると、呼んでもらって、パレードに参加させていただいたりしています。
地元の人達とのふれあいって、案外持ちにくいものですよね。
けれども、板橋の方は、地元の人が皆手を組んでいるような、優しさと思いやりを持ち合っているみたい。
普通では、あまり踏み込めないような領域の、人情にまで入れている事はとても嬉しい事ですね。

あと、私は、熊野町の整骨院でも活動しているのですが、来られる人が、こんな良い人でいいんだろうか！と思うぐらいみんな良い人なんです。
普通は都会に住んでいると心が寂しくなってしまうでしょ。
でも周りの人にサポートしていただいていて、応援していただいて・・・本当に救われていますね。

---そして、今、新しい活動を始められているようですね。
「つばさプロジェクト」といいまして、「社会にそろそろ貢献しよう。」と・・・。
まず家族や仲間はもちろん、地域の人達や、回りの人間を、もっと健康に幸せにしたいと思うんです。
特に、女性に幸せになってもらいたいし、自分もなりたい。
例えば結婚して、子どもを産んで、本来なら魅力やスキルがアップしているのに、現実は自分の仕事や職場を失ってしまうのはどうかと。
そんなんじゃ、私が将来結婚出来ないじゃないですか。（笑）
女性の居場所。しいては、自分の居場所を、自分で作ってしまおう！というのが「つばさプロジェクト」の狙いです。
しかし、それは、１人で出来る事ではなく、絶対に助けが必要なんですね。
そう感じている女性を集めよう。なおかつ、それに賛同してくれる男性を集めよう。
と、考えています。
お母さんが幸せになると、子供が幸せに。子供が幸せだと、お父さんも幸せ。
そうすると、家族全員が幸せ。そしたら世界の幸せ、世界平和です！
女性を幸せにする、女性の心が豊かになる。女性がもっと安心して働ける。
というような社会作り、地域づくりを目指したいんです。
そのために、足場作りとして、まずは自分がそうでありたいと思っています。

---その、女性の同志で「Papoon！」というユニットを結成し、今度、板橋で公演をされるそうですね。
はい。私は、表現者、アーティストとして、この世界に足を踏み入れているのですが、
表現をする事によって、今言ったような考えを広めて行きたいんです。
今回は、日本初の女性アクションユニットとして、身体で表現するものを通して、それを伝えたいと思います。
お話のストーリーは、女性達がいる。皆身体能力が長けている。集まる。さて何をやろう？というなんです。
集まったぞ！という、集まるまでのお話なので、現実とリンクしていて、ある意味、ドキュメンタリーなんですが、それをボディアートパフォーマンスで表現しようと思っています。
実は人気ブログ演劇・ミュージカル部門で3位〜4位あたりなんです。私達もビックリしています。
今回の公演は、大山のサイスタジオです。是非観にいらして下さい。
３年後には、世界に発信出来ればと本気で視野に入れています。
来年には香港のフィルムマートにも出展予定です。後はやるのみです！
「Papoon！」というユニットが、もっと形になればいいなと思っています。

---最後に、何かメッセージをお願いします！
笑顔と健康！そしてコミュニケーションかな。
笑顔で人に接すると、少なくとも悪い方向には行かないと思いますよ。
そのためには、健康でいることも大事な要素ですね。
笑顔と健康で人に優しいコミュニケーション。
常に、ポジティブでいるための自分作りに不可欠ではないのかな？
と、思います。

---ありがとうございました。