○お店の開店までの経緯はどのようなものでしょうか？
大学の時代から神保町周辺のカレーの店で、修行していました。
子どもの頃からカレーが好きで、料理やカレーに興味があったので、将来は自分の店を出したいと思っていました。
昭和５８年（２４年前）に、神田神保町で姉夫婦と一緒に“欧風カレー・ペルソナ”を開業しました。
（ペルソナさんは、テレビや雑誌でも結構取り上げられた、有名店です。）

４・５年後、姉夫婦の友人が秋葉原に新しくカレーの店を作ったので、そこで店長として店を任せられました。
しばらくすると、だんだんと自分お店を持ちたいなと思うようになってきて、１０年近く前になりますが、自分の店を出そうと決心し退職しました。
そのころ、父も定年退職していたので、一緒に店探しを手伝ってもらいました。
今も、両親も元気で一緒に働いています。

店探しをしているときに、元ペルソナで働いていた方も店探しをしていて、高島平にいい店があると教えてくれたのがこのお店です。
最初に見に来たとき、内装が南仏かスペインのガウディの建物の内部を思わせるもので、
気に入ってすぐに決めました。
開店は、平成１０年１１月１日ですので、今年の１０月末で満９年になります。

○ガウディ調といいますと、今もそんな雰囲気の店内ですが、内装は変えなかったのでしょうか？
すごく気に入りましたので、特に変えたりはしませんでした。
皆で掃除をして、壁を白く塗り替えたぐらいです。
この店は以前、コーヒーの焙煎をしていたお店で、お店でコーヒーを飲ませていましたので、壁が、焙煎とタバコの煙ですすけていました。それを塗り変えただけです。
カウンターも、カウンターの中の食器棚もそのまま使っています。
食器棚はとても気に入っています。

○欧風カレーとは、どのようなカレーのことでしょうか？
簡単に言うと、スープとシチューの違いに似ています。
スパイスをブレンドし、シチューをカレー用にしたのが欧風カレーです。
カレー料理はインドからスパイスと共にイギリスに渡り、日本人になじみが深いカレーライスはイギリスから伝わったものといわれています。
スパイスを楽しむインドカレーは、さらっとしていますが、欧風カレーはドロッとしています。
ソース自体を楽しむカレーですね。
スパイスの味は店によってそれぞれの特徴を出しています。

○『ラ・ファミーユ』さんのカレーの特徴を教えていただけますか？
当店のカレーは、最初とろみがあって、まろやかで甘く感じますが、後で、段々と辛さが効いてきます。
ルーは、玉ネギを1日煮込みミキサーでつぶして、更に1日かけて大鍋で水分が無くなるまで炒めてペースト状にします。
３日目に肉と野菜のスープとまぜてバターとスパイスを加えて翌日完成します。
スパイスも３０余種類使っています。
かなり手間ひまかけた 本格派のカレーですよ。
特に、スパイスにはこだわりを持って作っています。
ライスには、ゴーダチーズがかかり、どのカレーにもボイルしたアツアツのポテトがつきます。

○客層としてはどのような方が多いですか？
ランチタイムは、サラリーマンやＯＬとか近所の方、
近くに大東文化大学があるので、先生や職員、学生さんたちも来られます。
午後は、営業関係の会社員、商店等の方たち。
夕方からは、テイクアウトや仕事帰りの方たちです。
土日には、土地柄ご家族連れのお客様が多くなります
。




○老若男女、子どもから大人まで幅広いお客様がいらっしゃるということですね。お客様の反応はいかがですか？
店の外観と、落ち着いた雰囲気の室内の感じの違いに、始めて来られたお客様はびっくりされます。
お客様の好みも様々ですので、甘口・中辛・辛口・特辛と辛さも選べるようになっています。小さなお子様連れでも安心して食べに来られるというお客様も結構いらっしゃいますよ。
初めての方は、大抵美味しかったと言って帰られます。
その言葉を聞くのが一番嬉しいですね。

土・日は、当店のカレーをもっと味わってもらいたいので、
お試し価格（５００円）でカレー弁当を、提供しています。テイクアウト（お持ち帰り）も出来ます。

○今後の夢や目標などありましたら。
カレー作りに追われる毎日ですが、ラ・ファミーユのカレーを多くのお客様に食べていただきたいと言う事と、欧風カレーだったら高島平の“ラ・ファミーユ”と言われるようになりたいと思っています。

○最後になりましたが、恒例の区民の方に一言お願いします。
この店は高島平一丁目商店会にあるのですが、以前の商店街のように活気あふれる街になるよう少しでも協力できればと思っています。

○ありがとうございました。