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板橋な店
やきとん和田屋
地産地消、食の安全を目指す、板橋区で唯一の緑提灯のお店
地産地消、食の安全が叫ばれている現在、緑提灯という名前がニュース等で紹介されるようになってきました。
今、板橋区で唯一の緑提灯の店「やきとん和田屋」さん。店主の高橋浩一さんにお話をお伺いしました。
上野茂さん



  大山というところが賑やかでいいよという話が耳に入りまして
バー


○ お店の開店の経緯からお聞かせ下さい。
本店(麻布十番)で修行した父(正直)が、昭和42年(41年前)浅草に6坪の酒場を開いたのが始まりです。私の生まれる2年前です。
店は六区にありましたので、出番の合間に「レッツゴー3匹」や「Wけんじ」が気付けに来ていたそうです。
程なく近辺に移転拡張しています。

○大山に来られたのはいつごろですか?
昭和61年です。
ちょうどバブルの時期で、隣近所で地上げやマンション建設の話が持ち上がりまして、
そういうトラブルに巻き込まれたこともあり浅草を離れることにしました。
当時相当な値段で売れたんですよ。
家族で相談して山の手方面に店を出そうということになり、武蔵小山や戸越銀座、千歳烏山や下高井戸など方々見て廻りました。三軒茶屋にいい出物があってここにしようと決めたんですが、
しかし冷静に考えてみれば分かるんですが、浅草で高く売れたということは三軒茶屋はそれ以上に高かったんですね。それで諦めたんです。

そうこうするうちに、大山というところが賑やかでいいよという話が耳に入りまして見に来たんです。それで、現在の場所を見つけていいんじゃないかということになり引っ越してきました。
私が高校3年のときですので、ふたむかしも前の話です。

卒業後、新橋の和食屋さんで3年ほど下働きをして後、家に入り、それから25歳まで両親と一緒に店に出ていました。
たまたま店が暇な時期に「お前の給料を払いにくいから外へ出たらどうか」と父に言われ、3年半ほど都心のホテルの宴会場でウェイターをしていました。

平成9年に父が他界しまして、ほかに兄弟もないことから後を継ぐことになったんです。
それから母と一緒に店をやっています。
途中から家内も加わりましたが・・・。

○お父さんが亡くなられて、戻ってきたということは、お父さんの味などを引き継ぐ余裕がなかったのではないですか。
そうなんです。父と一緒に何度かタレは作ったことがあったのですが、分量等の記録がなかったんです。
西荻窪に叔父があり、やはり和田屋をやっているんです。配合や細かいポイントを口伝えで教えてもらいました。「このタレの作り方は、お前の親父に習った通りだ」と言われまして、とてもありがたかったことを覚えています。

ただ、前のタレを特別美味しいと思っていませんでした。
自分が食べる時はいつも塩焼でしたしね。
それで醤油や糖類を良質なものに変えたり、試行錯誤しながら今に至っているのですが、
調味料一つでここまで味が変わるのか!!と驚きの連続でした。
そうした経験が現在の取組みへ繋がってきているのだろうと思います。

こんな調味料があるんだ、こんな品物があるのか。と、どんどん興味の対象が広がっていったんです。
バー

○お店の入り口に緑提灯が下がっていますが、この運動に参加したのはいつからですか?
(緑提灯に関しては、緑提灯のURLを参照して下さい)

今年の2月4日付の東京新聞に緑提灯の記事が載っていまして、すぐに紹介されている店(大手町の和食屋さん)を訪ね、お話を伺ったんです。そして事務局に電話しました。
私の店でも以前からそうした取り組みをしているのでぜひ緑提灯を掲げたいと申し出たところ、すぐに対応していただいて1週間ほどで掲げることができました。

○まだ、2ヶ月足らずなんですね。ということは、以前から食材に関してはこだわりを持っていたのですか?
6年程前に、桜台にある“JA東京あおばの直売所”や、前野町に“つくばのやさい畑”などがあることを偶然発見したんですよ。
東京にもこういうところがあるのか。
練馬でもこんなに野菜を作っているのか。
つくばではこんな野菜も穫れるんだ。と知ったときから、珍しいやら楽しいやらで、繁々通うようになりました。
“はまっている”という表現がぴったり当てはまる感じでした。
あのころは、今のように食の問題も大きく取り上げられていませんでしたし、ミーハー的、ファッション的な関わり方だったような気がします。

○そういう出逢いから、健康や食の安全、地産地消という方向へ行くようになったのですか?
そこが入り口だったんですね?
練馬やつくば産の野菜を扱っていますが、端境期になると品目が少ない場合がありまして、次第に時季の作物中心にシフトしていきました。
その他の材料も洗い直したい考えが強まりそれで、自然食品の店や高級スーパーなどを覗いて歩くようになったんです。
こんな調味料があるんだ、こんな品物があるのか。と、
どんどん興味の対象が広がっていったんです。目からうろこなんですよ。
それからどっぷり深みにはまりましたね。

どなたでも気軽に入れる雰囲気を守っていきたいですね。
バー

○この店は“やきとん屋”ですよね?やきとんに関してのこだわりなどありましたら。

まあ、ウチは“やきとん”が芯だとはいえ別の品揃えもありますからね。
お客さんが注文するのを待ってると、他のものを頼まれる確率が高いんです。
ですから先手必勝で「焼きますか?」などと誘導はしています。
やきとんは内臓が主ですから、足が早いんです。
それで、なるべく少量づつ仕入れコンスタントに売っていく努力をしています。

飲みものに関しても、アイテムは少ないですが堅い酒を揃えています。
或るときお燗用の酒を冷やで飲んでみたらまずかったんです。熱いといけるんです。ラベルを見たら、確かに『お燗で美味しい』と書いてあるんです。それで嫌気して、冷やでもお燗でもうまい酒を捜しました。
そこから日本酒や焼酎に関心が湧いて、有名な酒屋さんを虱潰しにしました。
そして、今取引のある数軒の地酒の店を見つけたんです。長くお付き合いのできる誠実なお店ばかりです。

○お客さんの層としてはどのような方が多いですか?
やはり40代以上の勤め人やご夫婦、土地の方たちが多いですね。
それと座敷がありますのでちょっとした会合などにも使っていただいています。
どこにでもある安直な店ですよ。
お客さんを選ぶ業態でもないので、どなたでも気軽に入れる雰囲気を守っていきたいですね。
ありがたいことに、父の代からのお馴染みもいらっしゃいますし。

従来、殆んどのお客さんは『縄のれん』に地産地消や材料の物語などを期待されていなかったと思います。ウチは5年位前からメニューに書き添えたりしてきましたが、このごろは疲れちゃって最低限にしています。書いても書かずとも価値の高い商品を継続して提供することが大事ですから。
○そうですね、自分の事として考えると、まず美味しいか・美味しくないか。値段が高いか・安いかで判断しますね。

○今後の夢や目標などありましたらお聞かせ下さい。
飲食店を開業して、成功すると2軒目・3軒目と出す方もいらっしゃいますが、
今の私は、目の前にある課題を一つ一つ解決しながら、自信を持って子どもに残してやれる店にしていければなあと思っています。

○ 最後に、恒例のいたばし区民の方へ一言お願いします。
家族経営なので、三ちゃん農業ならぬ三ちゃん飲み屋です。
せっかく足を運んでいただいても、手が足らずに行き届かないことが多いと思います。なるべく迷惑をかけないよう頑張りますので、飲みに来ていただけるとうれしいです。

○ありがとうございました。




やきとん和田屋

※2010年2月に閉店しました。

「やきとん和田屋」


住所:板橋区大山町24-15
電話:03-3973-9437
営業時間:17:00〜23:00(LO 22:00)
定休日:日曜・祝日
アクセス:東武東上線「大山」駅南口徒歩5分

緑提灯
http://midori-chouchin.jp/

【メニュー】
やきとん 1本80円(2本〜)
油あげ焼(大桃豆腐製) 280円
「さくら玉子」焼 400円
肉もやし(平田三元豚+ブラックマッペ) 400円
ヤキソバ 400円
キムチ(第一物産製) 360円
サバ缶おろし 360円
くさや(青むろ) 530円
布海苔そば 530円
南部地粉うどん 530円
焼きおにぎり(しょうゆ、いしり) 1ケ200円
ぬかづけ(夏場) 310円
※とんちり(平田三元豚) 1,300円
※かもなべ 1,300円
※印は冬メニューです。

サッポロラガー大瓶 500円
生ビール 430円
生ビール・ミニ 240円
緑川 500円
群馬泉 430円
惣誉 430円
江戸城家康(サービス冷酒) 280円
ホッピー 360円
赤ちそサワー(夏のみ) 470円
練馬レモンサワー(冬だけ) 470円
薩摩乃薫 360円
薩摩乃薫・純黒 360円
情け嶋 360円
焼酎ボトル 2,000円〜
果実酒 470円

【マップ】





油あげ焼(大桃豆腐製)

かもなべ(冬メニュー)
このボリュームで1人前!!

肉もやし(平田三元豚+ブラックマッペ)

座敷(ちょっとした会合などに)
       


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