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板橋な店
末廣せんべい 加賀屋

 

体の続く限り、焼き続けたいとは思っています。


50年以上も手焼きを頑固に守り続けている「末廣せんべい」。ご主人の「末 秀雄」さんにお話を伺いました。

末 秀雄さん
末 秀雄さん

もう70歳になりますから、50年以上焼いています。

○この店を始めて何年になりますか?
昭和42年からこの場所で店をやっています。もう40数年になりますかね。
その前は親父と一緒に早稲田の方でやっていました。
そして、独立してこの店を持ちました。

○煎餅を焼いて何年になりますか?
もう70歳になりますから、50年以上焼いています。
親父が焼いているので、自然とこの道に入っていました。それが当たり前だと思っていましたから。

○末廣煎餅の名前の由来は?
苗字が「末」というのです。末広がりの縁起を担いで、末廣せんべいと名付けました。
金沢出身なので、正式には「加賀屋末廣煎餅」といいます。

○末さんが焼く煎餅のこだわりや特徴をお聞かせ下さい
一枚一枚、手焼きで丁寧に焼いているのが特徴です。
生地は、専門の問屋さんから仕入れています。早稲田の時代は生地から作っていたのですが、場所や人、設備がいるのでこちらに来てからは、専門問屋から仕入れるようにしました。
せんべいに塗る醤油は、うち独自の製法で作っています。

ばら売りをしているのも特徴です。
本当は1枚からでも売りたいのですが、金額に端数が出てしまうので、2枚からにしています。
ケースも昔ながらのケースです。

だいたい1000枚ぐらい焼きます。

○何種類ぐらいの煎餅を焼いているのですか?
約20種類ぐらいは焼いています。
薄いのもあれば、厚のもありますので、一つ一つ焼き方が違ってきます。
同じ材料を使っていても、焼く人によって味が変わってくるんですよ。
だから、味に詳しい人だと、味が違うのがわかるみたいですね。
季節によっても、温度や湿度で焼き方が違ってきます。
焼き加減を見ながら調整しています。これは長年の経験と感ですかね。

うちでは、午前中に仕事をしています。
朝早く5時ごろに起きて、準備をして、9時頃から午後1時ごろまで焼きます。
今焼いているのは、だいたい1000枚ぐらい焼きます。
昔は忙しくて朝から夕方まで焼いていました。
そのころのお茶菓子と言えば煎餅だったので結構売れました。映画館にも納品していたんですよ。
映画館で煎餅が中売りで売られていて、お客様は映画を見ながらバリバリ音を立てて食べていたんです。
今では考えられない事ですよね。

○どのようなお客さんが多いですか?
数字的には近所の方が多いのですが、遠くからのお客さんも多いのが不思議ですね。定期的に送ってくれと言う方もいらっしゃいます。
昔、うちのせんべいを食べていた方で、引っ越していかれたんですが、そういうお客さんも時々いらっしゃってくれますし、ありがたいですね。
忙しい時期は、夏よりも冬のお歳暮のシーズンですね。8月の帰省時期も多少多いですかね。

体の続く限り、焼き続けたいとは思っています。

○板橋のいっぴんに選ばれていますが?
おかげさまで、いっぴんに選ばれたせんべいが一番売れています。
夫婦二人でやっているので、いっぴんの催しにはなかな参加する事が出来なくて、担当者の方には申し訳なく思っています。

いっぴんに選ばれた経緯が結構面白いんですよ。
区役所の方が、板橋のいっぴんに選ばれましたと言って、のぼりなどを持って来たんです。
私はそのような制度があることも知らなかったので、うちはそんな柄じゃないからと言って断ったんです。
担当者の方が、ひげを生やしていたのも何だか胡散臭かったのもありますが・・・(笑い)
そしたら、小豆沢の方のお客さんからどうして断ったの?なんて言われて、びっくりしちゃいました。
いっぴんと言う制度知ったのはその時でした。
そして、2回目の募集で、また選ばれたんです。
こんどは受けましたけどね。
ここの場所は、石神井川を渡ったところですから、中板橋の商店街に属してないのです。そういうことで情報がなかなか入ってこないんです。だから知らなかったんですね。

○これからの夢や目標などありましたらお聞かせ下さい。
夏は熱いし、朝も結構早いし、結構きつい仕事ですので、子どもも後を継がないといって違う仕事をしています。
私の代で終わりですが、体の続く限り、焼き続けたいとは思っています。
夏場は釜の熱で熱いですし、火を落としても、夕方までは熱がこもっています。
反対に冬場はいいんですがね。(笑い)

○最後に区民の方にひとことお願いします
硬いものを食べると脳の活性化にもいいといわれていますし、煎餅は江戸の文化なんです。関西に行くとおかきで、九州には煎餅文化はありません。
スナック菓子じゃなくて、たまには煎餅も食べてみませんか?

 

○ありがとうございました。



 

加賀屋末廣煎餅

【住所】
〒173-0011 板橋区双葉町13-17
【電話】
3962-5833
【FAX】
3962-5833
【営業時間】
9:00〜20:30
【定休日】
水曜日
【交通】
東武東上線「中板橋」駅
北口から徒歩5分 









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