○この場所にお店を出そうと思った動機あたりからお話ください。
実家が大泉学園で24年前から焼き鳥屋をやっているのです。
学校を卒業してから、両親と一緒に店をやっていたのですが、やるからには自分で店を出したいと思っていたんです。
一緒にやっているとなかなか抜け出すのが難しいところがあったのですが・・・、
たまたま、ここの前を通りかかったら隣の美容室だったところを壊していたんです。
以前から、店の近くの焼き鳥さんは美味しいという評判でお客様も沢山入っているという話を聞いていたので、その店に食べに行ったんです。
この味なら勝てるかなとは思ったんですね。(笑い)
そして、この場所だったら店を出してもいいかなと思って不動産屋さんにあたってみたんです。
店を出すんだったら1500万円ぐらいかかるといわれたんです。
独立するために多少の積み立てはしていたんですけど、
その当時はお金が殆んど無くてどうしようかと悩んでいたんです。
ちょうどそのとき、この店の前(和食の店)のオーナーが店を辞めるといって、居抜きでどうですかと言う話が持ち上がって、居抜きならお金も余りかからないだろうということで、
ここに店を出す事に決めました。
金があまり無かったもので、親・兄弟や色々な方の力を借りて何とかお店を出す事が出来ました。
それが今から4年半前のことです。
○ずいぶんと思い切りましたね。
そうですね、ちょうどそのころ鳥インフルエンザが出始めた頃で、最初83キロあった体重が68キロまで落ちましたし、オープン一週間ぐらい前は一日一食ぐらいしか食事が喉を通らなかったし、不安でしょうがなかったですね。
本当に大変な事をしたなと正直思いました。(笑)
オープン最初の一週間は大勢のお客様に来ていただいたのですが、その後がバッタリと客足が落ちましたしね。
週末になると、友人や、大泉の店のお客さんなどが来てくれてたりしてましたが。
最初の半年間ぐらいは無休でがむしゃらにやりました。
お店に来るお客さんの「ここはコロコロとお店が替わるね〜」などと話をするのを聞くと、なおさら不安になりましたね。(笑)
最近やっと、“やっててよかったな”と思えるようになりました。
○焼き鳥がメインですよね。その辺のこだわりなどお聞かせください。
塩も自分のところで炒って、すり鉢で擂って細かくして使っていますし、
タレにしても、父の店のタレを分けてもらって、それに足しながら使っています。長年使っているタレの深みや味はそう簡単には出ませんよね。
食材にしても、鶏肉は新鮮なものを使わないといけないので、残ったりすると廃棄したり、自分の家で食べたりして翌日には持ち越しません。
同じ肉でも、その日その日で味が違うので、必ず自分で食べてみます。
仕入先も何軒も変えましたし、かなりの注意を払って信頼できるところから仕入れています。
野菜にしても、自分で足を運んで仕入れに行きます。
そうしないと、美味しいもの、いいもの、をお客様に提供できないですからね。
仕入れや仕込みにはかなりの時間と注意を払っています。
季節感を出したり、その季節の味を楽しんでいただきたいと思っているので、日替わりメニューには旬の材料を使った料理なども出しています。
○料金もお手ごろですし営業努力されている感じがしますが。
最近は、食の問題等で野菜等が値上がりして大変ですが、出来るだけ安くて美味しいものを食べていただきたいので、今のところ値上げは考えていません。
中には、多少値上げさせていただくものも出てくるとは思いますが、基本的には値上げは考えていません。営業努力で切り抜けたいと思っています。
○カウンターに数多くの焼酎が並んでいますが、どの様にして選んでいるのですか?
雑誌などで調べてみたり、色々な酒屋さんに行って捜してみたりしています。
基本は自分で飲んで美味しいお酒です。
持ってきてくれる酒屋さんだけだと足りないので、自分で足を運んで買ってきたりもしています。
60種類以上ありますね。
お客様からのリクエストなどにも出来るだけ答えるようにしていますので、そういうお酒も増えています。
○客層として、どのようなお客様が多いですか?
お年寄りから、小さなお子さんのいるご家族連れまで幅広いですね。
釜飯などもやっているので、お子様連れでも安心して来ていただいています。
奥に座敷もありますので・・・
週末は、家族連れやご年配の方が早い時間に来て、その後若いお客様や常連のお客様がいらっしゃると言うパターンができています。
なかには殆んど毎日来てくれるお客様もいらっしゃいますし、一人のお客様も結構いらっしゃいます。
女性のお客様も多いですね。
○今後の夢や目標をお聞かせください。
人材の育成ですかね。いままで自分で走ってきたので、右腕ではないですが、一緒にやってみたいと思ってくれる人材を育てたいと思っています。
○最後に板橋区民の方に一言お願いします。
来ていただいて、何でもいいですから得した気分になって帰っていただけたらいいなと思って、一生懸命仕込みから頑張っているので、一度ぜひ食べに来ていただきたいと思っています。
○ありがとうございました。
|