


---板橋にイタリアンのレストランを開店された経緯を教えて下さい。
初め、店舗を探していた時は、
色々な沿線を幅広く探していたのですが、
何の運命か、自転車に乗って、
たまたま店のある通りをすっと通った時に、
ここを見つけ、ここに開店する事を決めました。
この辺は、歩道が広く、
あまり窮屈な街の中ではないというところが気に入ってます。
ただ、ロケーションには、
あまり満足していないのですが・・・(笑)
---店名の「Orto」とは、どこから来たのでしょうか?
イタリア語で、「菜園」や「野菜畑」を意味しているんです。
とれたて、新鮮なお野菜をたっぷり使った、
イタリア料理をイメージしてます。
---Ortoさんの食材は、全て産地直送だとお伺いしたのですが?
はい、お野菜とお魚は基本的にそうですね。
開業する前、時間があった時に、生産者の方とお話させてもらい、
実際に畑に行って、その野菜を味見させていただいたりしました。

---そこまで野菜にこだわられる理由とはなんなのでしょうか?
もともと、フレンチやイタリアンなど、色々なレストランで料理を作って来たのですが、
作っていくうえで、何かにこだわってやって行きたいというものがあったんですね。
そんな時に、今までお世話になって来た先輩の所へ行ってみたら、
その先輩が、産地直送の野菜を扱われている方で、
信頼関係もあり、野菜のルートを紹介していただけたのがきっかけです。
築地から入って来るものではありませんので、
個人的に、ルートを開拓するのは、現実的にはなかなか難しいんです。
---メニューを毎日変えていると聞いたのですが?
まず第一に、何の野菜、何の食材がその日に入ってくるかが、
わからないという事が大きいですね。
前もって決めてしまうと、
特に季節の変わり目は、天候によって希望した
食材が入って来ない可能性があるんです。
注文したからと言って、
必ずその食材が入るとは限りませんので、その点は、
臨機応変にメニューを変えてやらせていただいています。
あともう一つは、当店の近くのビジネス街で働いている方が、
ランチの時間の大切なお客様なんですね。
週に二回来て下さったり、
頻繁に来て下さったりするお客様には、
日替わりでやる事で、変化を見せる事が出来て、
いいのではないのかな?と、思います。
---お店の内装で、イメージされていたりするものはありますか?
こだわりとして、逆に、装飾をあまりしないようにしたんです。
内装屋さんにお願いしたのは、色のベースはベージュで、
そこにこげ茶でポイントを入れて下さいとお願いしたのですが、
それ以外は、ほとんど言っていないんです。(笑)
---嬉しいお客様からの反応というものはありますか?
やはり、美味しいと言って頂ける事が、一番嬉しいですね!

---そもそも、イタリア料理に入り込むきっかけとは何だったのでしょう?
始めは、ロシア料理から、料理の世界に入ったんです。
ロシア料理と言うのは、繊細さはあまりなく、
本当に家庭的な料理なんですよね。
丁度、料理修行をしている時に、
イタリア料理が流行りでもあったんですね。
そこから興味を持って、イタリア料理を始めました。
基本的な部分、粉物や煮込み料理など、
家庭的なところは、
国の位置こそ違いますが、
ロシア料理に近いものを感じています。
---料理への思い入れなどがありましたら、お願いします。
こうして、厨房に立てているのも、本当に、先輩達に恵まれ、
良くしていただけたおかげだと思っていますので、
それに少しでも答えるようにと頑張っています。
野菜の生産者の方に対しても、もちろんその思いはあります。
良い野菜を送ってもらっていますので、どこどこの野菜を使っているぞ!
と、胸を張って言えるようにと、責任感も感じていますね。
本当に良い野菜を調理していますので、美味しいのが当たり前なんです。
その一見、易しい当たり前の事を、たゆまずやって行く事が、
僕の務めだと、常に強く思っています。
---Ortoさんの今後の思いなどをお願いします。
「味」のあるもの、良いものがあるんだよ。と言う事を、
もっとお客様に知っていただきたいと思っていますね。
その為の情報発信地的な場をめざしていきたい。
さらに、Ortoのお客様どうしで情報交換をしあって・・・板橋の食文化を盛り上げる!!(笑)なんてできたらいいですね。
---板橋区民の方へ、一言メッセージをお願いします!
食に対してもっともっと、
興味を持ってもらいたいな。
と、強く思います。
毎日はむずかしいかもしれない。
月に1回でもいいですから、
お野菜って、こんなに美味しいんだな。
こんなに「味」があるんだな。
と言う事を感じていただきたい。
そして「食」を楽しんでもらいたい。
Grazie!
---ありがとうございます!

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